奇跡的な再就職
コールセンター業を辞めてから、しばらく解放感を感じつつ好きな事をしていたが、新規登録した派遣会社で偶然、初めて学生時代になんとなく取得していた図書館司書の資格で仕事をもらうことになる。
しかも大手美術館内の図書室での仕事。派遣社員だったが、頑張れば長く働けるという派遣会社お決まりの定型的な契約の文句を真正面から信じ、本当に今までの社会人人生で一番希望と夢に満ちた毎日を過ごす。
しかしやがて契約終了は来る。資格を持っていたものの、図書館での業務は全く未経験だったので、そんなにあっさりと就職できる訳が無かったことと、私が急遽派遣で採用された本当の実情を知り一度目の絶望。
でもここでも持ち前の豪運で、まさかの博物館内にある図書室の仕事を再びGETする。
前現場を上回る程理想的な就職を果たしたと思った。
でもここであまりにも運が良すぎたか、コロナ禍に突入。
コロナと運命の出会い
イベントは一切止まり、契約期間よりも早く解雇されそうな事態になった。結局、経験不足と人材としての適性は無かったらしく、2020年春に契約終了。それ以降、派遣会社から仕事の紹介自体も無くなった。
再び最悪の状態になり、なんとか電話対応スキルを活かせる、でもコールセンターでは無い仕事を探すが、完全に事務職をやった経験も無いし、現場の環境が悪い意味で刺激過多となり、続かず。
途方に暮れてネットを観ていると、偶然HSPの事を発信しているYouTubeチャンネルを見つける。自分に多く当てはまり、これは!とショックを受ける。
今までこんなに自分の事を分かってくれることなんてどこにも無かったし、出会えなかった。
30代からなんとかしようとがんばり過ぎて、辛くて、習慣になってしまった服薬をどうにかしてやめたい。
これを頼りに、街の図書館を運営する会社に就職したが、低時給・悪環境・労働時間の過酷さに耐えきれず、半年で逃げるように退職。これで図書室司書資格をあてにすることは無理だと知る。
治療を受けていた心療内科も変わりたいと思っていたところ、HSPを扱っている心療内科を見つけて、カウンセリングを受け始める。
刺激が多い生活をすぐに変えることはできなかったけど、前向きになり始めたところで、教育訓練に通ってWEBの知識を学ぶことに。
正直、見た目勉強が好きそうと思われるが、自分で望んでみっちり勉強したのはこれと、東日本大震災直前から自腹で通った編集者・ライターの養成講座だけである。
この過程で、自分がHSS型HSPだと知る。かなりのマイノリティだった。
左利きだし、それでも充分マイナーだと思っていたが、その中でも更なるマイナーに所属しているのだ。
扱いにくく、持て余してしまった自分を今はとにかく大切にし、毎日をゆったり、でも目的には一歩づつ、歩いて行けるようになっている。